夫とゲームをしてみたら②


夫に怒られながらゲームをした苦い経験を踏まえ、2回目のゲーム戦を申し込んでみた。

  

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「今日はゼルダせえへん?FFもいいよ」

ゼルダ?懐かしいな。俺、風のオカリナやったらしたことあるわ。FFⅥか〜!俺はⅩ派やからな。あれは祈り子の夢で実際はティーダは存在していなくて召喚獣もなんちゃらかんちゃら」

 

おお、なんだかよくわからないが、ちょっと食いついてきたぞ。なんでもいいから、やろうやろう。

イソイソとゲーム機を接続し、夫がビールを片手にやってくるのを待つ。子供のおやつに買っておいたプリッツを2袋拝借し、自分用のハイボールを冷蔵庫から出したら、長い夜の始まりだ。

 

前回夫の短気さに懲りたので、今日は短気な夫でも楽しめるゲームをやろう。これ以上ゲームに関する嫌な思い出が増えたら、もう金輪際夫とゲームをしたくなくなってしまう。せっかく夫婦で一緒に楽しめるように買ったニンテンドークラシックなのに、たった2回でお蔵入りになるなんて、悲しすぎる。いくらポイントで3000円程度で買えたとはいえ、そんなものに無駄使いするくらいなら、ピエールマルコリーニでも1箱買っておけばよかったと、死ぬまで後悔する。

今日こそ楽しい夜にするぞ!この短気な男にはRPこそぴったりだと、早速ゼルダかFFをやろうとソフトを選んでいたら、夫が「あ」と声を上げた。

 

「ストリートファーターあるやん」

 

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えー、せっかくの考察が無駄になったようで、なんだかかなり不本意。でも、せっかく夫が興味を示したのだから、ここは「ちゃうやん、今日はゼルダかFFやろう言うたやん」と言いたい気持ちをグッと堪えて、仕方なく夫に付き合うことにした。

 

ストリートファイターに関しては、特段大した思い出がない。中学生の頃、友達に「トマちゃんって、チュンリーっぽい動きするよね」と言われて、何も知らない私は「そうなのか、私はチュンリーっぽいのか」と素直に受け止め、いつしかよくわからないままに「チュンリーに似ているらしい」と自分で言うようになっていた。その後実際チュンリーの画像を見て、キリリとした端正な顔立ちはともかく、とんでもなくムキムキの手足にびっくりして、「え?チュンリーっぽいって、筋肉質って言いたいの?」と戸惑いを覚え、しかもその頃には「自分がチュンリーに似ている」とクラスメイト中に豪語していたため、後日『あなたの印象』という無慈悲な道徳の授業で、クラスメイト全員に自分のことを紙に書かれるという、とんでもない時間があったのだが、その中に「そんなにムキムキじゃないと思います」と、慰めとも哀れみとも取れるコメントがあって、無性に恥ずかしかったのを覚えている。ストリートファイターに関する思い出といえば、本当にそれくらいしかない。

 

と、なんだかよく分からない思い出に浸りながらも、一応キャラクターはチュンリーを選び続け、夫とストリートファイターをすること30分。当然、私は連続技など知らないし、何を押せばどう動くのかも知らないので、全くの初心者である。そのため、私のチュンリーは夫にボコられ、投げ飛ばされ、泣かされ続けていた。

終始フロアでダウンしている私のチュンリーを見て、ははははははー!また俺の勝ちやわ!!」「どうや!!可愛い女子をいたぶる、おっさんの図や!!!」と、未だかつてないテンションで高笑いする夫に、やや恐怖を覚えた夜であった。

 

・・・忘れていたが、夫はドSだった。仮想空間とはいえ、サディスティックな時間が楽しめるという点では、夫的にはかなり満足したようだ。前回のマリオとは打って変わって楽しげな夫の姿に、「思ってたのと、なんか違う・・・」と、またもや悶々とする日々である。

 

 

※夫は普段は荷物を持ってくれたり、道路側を歩いてくれたりと、とても紳士的で優しいので、ご安心ください。